2011/03/18
16日、17日と滋賀県南東部は酷い雪だった。
ホームの屋根の下で電車を待っていても、あっというまに体に雪が積もっていく。
やっとこさ浅田次郎の「月島慕情」読了。
去年から鞄に放り込んでいたんだったか。
このところ精神的なポテンシャルが低すぎて、読書もままならなかったのだがやっとすこし仕事以外になにかをする気が出て来た。
表題作の「月島慕情」は明治末期の吉原の花魁の物語。
東北の田舎から人買いに買われて来た主人公ミノが、三十を超えて思わぬ幸運からいなせな月島の若衆に引かれていくという話だが、なんか主人公が舞い上がって行く描写にその後の不幸が予想できてページを繰る手が進まなかった。
また旧軍の人間が残る自衛隊を書かせたら浅田次郎の右に出る者はなく、南方で地獄を見た師団長が昔語る「雪鰻」はすばらしい。
自らをリストラした銀行員と焼け跡から這い上がった社長の会話でほぼ成り立っている「シューシャインボーイ」も面白かった。
賀東招二「コップクラフト3」読了。
金持ち学校の女子高生が変死体で発見される。
死因はコークのオーバードーズ。
原因を探る為、ティラナ・エクセディリカは高校へ潜入する。
全般的に面白いが、謎解きがやっつけすぎる。
早々に念頭には「絡新婦の理」が浮かぶが、ネタ的にそこまで重くも無いしね。
ところでこのシリーズはレーベルが変わってイラストレーターも変わったが、それにあわせてティラナの設定も変わっている。旧レーベルでは肩幅のある上腕二頭筋の発達した、まさに女騎士の体格だったが、新版ではやや発育不全だ。まあその方が売れるという編集と作者の判断だろうけれど、ちょっと残念。
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