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武士の一分

山田洋次監督の映画は肌に合わない。
映画やドラマの場合、観客の理解力をどのくらいと想定して作るかっちゅう話があり、
山田洋次監督のその案配が、私の生理的に嫌に感じる帯域に見事に合致する。
同監督の『たそがれ清兵衛』も、出来はすばらしいのだけれど、親切きわまりない
ナレーションがどうにも勘に障って映画に入れなかった。
この作品もそうで、方言と当時の言葉と、観客に理解させるための現代語の案配が
逐一勘にさわってイライラした。
しかしながらそれも序盤のこと、三村が毒に当たって寝込んだあたりから
映画の完成度がめきめきと上がっていき、山田洋次監督映画で初めて
作品に入ることができた。すばらしい。
キムタクは、どんなドラマや映画に出てもキムタク以外の何者でもないので
序盤はどうかと思ったが、どっからどう見ても武士には見えないところが
絶妙なゆるさを醸しだし、ヒロインの可憐さと中間の見事な演技が
渾然一体となり、堅くもなくゆる過ぎもしない世界を作り出している。
お約束な結末も、このゆるさなら良し。
私にとっては画期的な山田洋次映画だが、映画としては良くできた娯楽映画。
80点だな。いや観て良かった。

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