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レインツリーの国

著者の前作『図書館内乱』に登場する小説内小説。
聴覚に障害を持つ女性の恋愛物だが、作者は女性なのに主に男性視点で書かれている。
なかなか普通によかった。
この作中にもさらに別の小説の話題が出てくるのだが、これが何であるのか、読みながら頭の中の錆び付いた機械式DBをごりごりとまわして回答を得る。ああ、あのラストは確かに読んだときに釈然としなかった。そもそもあの作者は(当時)物語を閉めるのがあまり上手くなく、あれもだからこれまでの課程を無駄にした、酷い選択だと思ってきた。しかし・・・たしかに人はそのままではいられない。なるほど、これはあの作品へのアンサーでもあるのね。ところで作中では現在も書店で入手可能になっているが、今密林とbk1を確認したら両方とも新品在庫無しになっている。うわあ、御米椎が挿絵を描いたバージョンで再販されてから、もう12年も経つのか・・・<wiki:妖精作戦>


感想:フラット編
ここのところ精神状態がおもわしくなく、そもそも元からあ~でもないこ~でもないと結論じみた出力に乏しいところを無理矢理キャラ作って書き記したこの記録。とはいえ、本来これは自分用の記録である。仕事上の記述は、様々な誓約書にサインしている関係上、いまではほとんど書けなくなったが、それでもこれは個人的な日々記録であったはず。ここのところ書いている文章に自分自身で違和感を抱いていたので、フラットな状態でつらつらと書き連ねてみることにした。
この小説、「図書館内乱」に登場する小説内小説で、また作者も気に入っていたので買ってみた。
予想しなかったことに、冒頭からさらなるメタ構造で、ある小説の結末について考察されたサイトを主人公が発見するところから始まる。しばらく頭をひねって、今から十年前という作中記述では思い当たる物はないが、作者の有川浩が高校時代の、と考えて思い当たる作品があった。そもそも作者と私はほぼ同世代。元より難しい問題ではなかった。おそらく、それは笹本祐一の「妖精作戦」シリーズ。私もラストのノブの決断に、これまでの課程から何も学んでいなかったのかと腹が立ち、受け入れられなかった口だ。そして、後ほど語られる、どのキャラクター好きだったかという話題で、バイクに乗っている少年とその相手役の改造スクーター乗りでもう確定。沖田とつばさ、改造スクーターは必殺トレ-シー以外の何物でもないではないか。
聴覚障害について、これまで考えたことも興味を持ったこともなかったが、正直なところ目からウロコな点がイロイロとあった。
そういえば、障害者とネット、という題材は、数少ないながらもSFで何作か思い当たるなあ。
ネットでの書評を見る限り反応は薄いようだけれど、私は気に入った。

<bk1>

レインツリーの国
レインツリーの国
posted with amazlet on 06.10.01
有川 浩
新潮社 (2006/09/28)

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