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亡国のイージス

f20050148
監督:阪本順治
脚本:長谷川康夫、飯田健三郎
原作:福井晴敏
音楽:トレヴァー・ジョーンズ
出演:真田広之、寺尾聰、佐藤浩市、中井貴一、勝地涼、チェ・ミンソ、安藤政信、原田芳雄、吉田栄作、谷原章介、豊原功補、真木蔵人、池内万作、岸部一徳
(2005/日本)
海上自衛隊のイージス艦に某国工作員によって米軍が開発した化学兵器「グソー(沖縄弁であの世をあらわす後生)」が持ち込まれた。これに対処するため防衛庁情報局は工作員を護衛艦いそかぜに潜入させるが、まんまと艦は乗っ取られてしまう。東京に向けられたミサイルによって、日本は未曾有の危機に直面する。

大作の映画化だけあって、かなりあちこち切り落とされた印象が強い。
結論から言えば、もっと取捨選択し、宮津副長らが反乱を起こした理由と艦の描写に絞り込んだ方が良かったと思う。特にチェ・ミンソの役回りはヨンファの妹だけれども、なんの説明もなく回想シーンと写真を燃やすシーンしかない。なによりヨンファを掘り下げていないのだから、不要なキャラでありシーンだ。もっとも彼女を抜けば、文字通り男しか出てこない映画になってしまうが。
致命的な欠陥は、なぜ日本の国防に矛盾があるのか観客には伝わらない点である。原作では防大生の論文に始まり、各キャラクターの心情吐露によって徐々に理解が深まっていく。それに対してわずか二時間の映画なので厳しいとは思うが、それは原作物の映画には常について回る課題なわけで、本当ならば大胆な構成の変更が必要だったと思う。
その辺の事情を鑑みれば、よくがんばったと言って良い出来。
惜しむらくは海上自衛隊完全協力なのだから、艦を乗っ取られる前に乗員の訓練風景や艦隊運動などの描写を入れても良かったのではないか。乗っ取られた後の異常な状態に対比する日常のいそかぜの描写が弱すぎて、乗っ取りのインパクトが弱い。
俳優達の演技は見事の一言。
70点くらいかなあ。

「うらかぜ」が撃沈されるところで、CIWSとチャフの描写も欲しかった。

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