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Ray レイ

Ray
 ジョージア州の片田舎から出てきた若者レイ・チャールズ・ロビンソンが10年の歳月を経て大スターとなり、夢のようにいろいろな物を得て、いろいろなものを失う話。
 非常に押さえた演出だった。盛り上がる場面や湿っぽい場面を、あえて演出せずに役者の演技に任せている。それゆえに、レイ・チャールズの音楽の良さが、はっきり浮き上がって光り輝いている。
 またこれは人間のドラマである。音楽はすばらしいが、それはすべて自分の力で作り上げた物ではなく、仲間達や、プロデューサーの手助けがあって、磨き上げられた物であることがはっきりと描かれている。それらがいつしか大スターになるにしたがい捨て去られ、孤独になっていく。
 すばらしい映画だった。ジェイミー・フォックスがオスカーを主演男優賞で獲得したのは、まったくもって納得できる。

 正直なところ鑑賞前には、すこし恐れていた点がある。アカデミー賞にノミネートされたと言うことは良い映画なのだろうが、これは伝記映画である。レイ・チャールズにそんなにくわしくない私が見ても、内容がわからないところがあるのではないだろうかと思った。でもそれは完全な杞憂だった。これは映画好きなら見るべき映画だ。

 リバイバル上映の最終日。レイトショーの映画館は結構混んでいた。
 特に泣かせる演出も、わざとらしく感動させる映画でもなかったにもかかわらず、上映終了後泣いている女性客を目にした。いい映画だった。不満点を上げるとすれば、レイトショーのシネコンじゃあそのまま座席に身を沈めて次の上映に雪崩れ込むということができなかった事だ。最低でも3回は見たかった。絶対に映画館でみなければいけない類の映画だと思ったからだ。仕事後の疲れ切った体で暗闇に身をおいて見るにふさわしい映画。DVDを買ってみても、この感じは出ないんだろうなあ。一回だけでも見られてよかった。

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